看護師と言えば、白衣の天使と言われる通り、女性看護師を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、医療現場で活躍する男性看護師も少なくありません。
従来は、暴れる患者を抑えるために腕力が必要とされる精神科や、重篤で動けない患者の身体を支える場面が多い救急救命センターなど、男性看護師の活躍の場は限られていました。
その後男性看護師は様々な診療科に進出し、特に整形外科や集中治療室など、産科婦人科を除く診療科で多数の男性看護師が働いています。
そもそも看護師の受験資格に男女の区別は無く、給与体系も男女の差がある訳ではありません。
職業における男女平等が尊ばれる時勢において、男性の多い医師の世界で女医が増えるのと同様、看護業界でも男性看護師が増えることは当然の成り行きと言えます。
また、同性介護が重視される介護の現場と同じように、看護の現場でも男性患者を男性看護師がケアする同性看護の方が好ましい場合も少なくありません。
さらに、女性が多く人間関係の複雑な看護師の職場で、男性看護師が緩衝材の役割を果たすこともあります。
このように、男性看護師の存在意義は再確認されるようになりました。看護師の求人に関しては、女性を優先することなく、男性看護師を積極的に受け入れる医療機関も増えつつあります。
たしかに、女性看護師しかいない小規模の医療施設では、まだ男性看護師の求人が多いとは言えません。
しかし、男性看護師が既に勤務している大規模病院などでは男性看護師の求人が多く、一旦採用されれば人事異動により様々な診療科を体験でき、スキルアップできるでしょう。